ソーシャルセクターにとって、 資金調達の柱の一つとなったクラウドファンディング。 ご覧いただいたいる皆様の中にも一度はプロジェクトを起案した方 もいるかもしれません。
東京都でソーシャルビジネスに従事する中小企業の方であれば、 一定の要件はありますがクラウドファウンディング成立時に発生す る手数料に補助がでるのはご存知でしょうか。
クラウドファンディングを活用した資金調達支援事業
参照元
手数料はプラットフォームごとに異なりますが、 例えば手数料が15% のプラットフォームで400万の資金調達に成功したとします。
そうすると、サイト運営会社に支払う手数料は
400万×0.15=60万円
ということになります。
補助額はこの60万円の半額、30万円が補助されます。
※上限が30万のため、 手数料が100万円でも30万までの支払いになる点が注意です。
改めてクラウドファンディングの分類についてはここでは詳しくは 書きませんが、補助対象となるプラットフォームは「寄付型」と「 購入型」の2種になります。
支援対象となるサイトは以下の通り
クラウドファンディングでどれくらいのお金が動いているのか( 市場規模)
調査会社の矢野経済研究所の2017年に行った調査によると、 2016年は市場規模としては前年度比96,6% 増の745億5100万円。 この額面だけ見てもピンと来ないと思いますので、 成長率に注目すると、なんと前年比約二倍です。
その内訳として、
①購入型 約62億円
②寄付型 約5億円
③投資型 約675億円
と、投資型が大きく市場を牽引している形ですが、 面白いところが②の寄付型の成長率が著しく高いところです。
2014年は寄付型の市場規模は約1億円でした。
色々要因はあると思いますが、わずか2年で約5倍です!
今後も増加傾向は続くと予測され、 ソーシャルセクターにとっては有効な資金調達手段となっていくこ とは疑う余地がありません。
ソーシャルセクターにとって、 クラウドファンディングのメリット・デメリット
資金調達としての側面の他に、 クラウドファンディングには様々なメリットがあります。 もちろん、 それなりにデメリットもありますのでここで紹介しておきます。
【メリット】
①広報効果
知名度が高くない事業者でも、 プロジェクトの内容次第で資金調達に加えて知名度も向上できます 。メディア関係者もよくサイトを訪れているため、 プレス効果があることもメリットの一つです。
②ファンの創出
プラットフォーム上では、プロジェクトの進捗を報告したり、 支援者からのメッセージが受け取れたりと、 寄付者とのコミュニティが形成されます。
そうしたやり取りで信頼関係を構築できれば、 寄付者は根強いファンになってくれる可能性が高いです。
③理念の確立
資金を調達するには、自分たちの活動をわかりやすく紹介したり、 共感を生み出すストーリーが大切になります。
そのため、それまでは言葉に表しにくい活動の源泉が、 しっかりとした事業理念という言葉に代わって、 強い推進力を持つようになります。
と、書き出したら色々あるわけですが、 デメリットもしっかり伝えておきます。
【デメリット】
①更新の手間を覚悟する
クラウドファンディング成立後の活動報告を怠ったり、 寄付者とのコミュニケーションを疎かにすると、 一瞬で寄付者の心は離れます。よほどのコアファンでない限り、 一度離れると戻ることはなく、 むしろアンチ側に回る恐れさえあります。
一度立ち上げたプロジェクトは最後まで丁寧にケアする必要があり 、更新の手間がかかります。
②資産の透明化(管理)が必要になる
調達した資金は、 例え寄付であれ応援の意味が込められた貴重な資産です。
調達した資金がどのように使われて、 どういったアウトプットになったのか、資産の見える化を行い、 透明性を上げることで更なる信用を獲得できます。
継続した資金調達を行いたいと考えている事業者は、 資産の透明性を可能とする管理が必要になります。
当社団では、クラウドファウンディングに必要な「 共感を生み出すストーリー」の作成支援を行っております。
あわせて、コピーや写真撮影・ 動画編集などを行えるクリエイティブ系スタッフも在籍しています 。
・プラットフォームの選定
・プロジェクトのストーリーテリング
・ページの作成・更新等の進行管理
・助成金申請時の事業計画書の作成支援(東京都のみ)
・継続したファンドレイズ支援
など、トータルで支援しております。
クラウドファウンディングをご検討のソーシャルセクターの方は、 お気軽にご相談下さい。